木造の3階建てというのは、これでもかというほど金物を使用して建てられている。
いままで二階建てしかやってこなかったせいか、今回はじめての3階建ての現場で少々困惑している。
明治の初期にも木造で3階建てというのは建てられていたが、こんなに金物だらけではなかったことだろう。東京文京区にいまでも古い3階建ての建物があるが、しっかりとしている。
今のように外回りをベニヤで貼りこんでいたりはしないし、金物でがんじがらめに固めたりもしていない。まして外壁にサイディングを張ったり内装に耐火ボードを貼るなんて事もしていない。木が持っているそれぞれの癖をうまく組み合わせる事で全体のバランスを保たせているのだと思う 。
昔の大工はなんと賢いのだろうといつも感心させられる。
それぞれ微妙に寸法の違う材をほんの少し面倒を見ながらいかにも同じ寸法の材が並んでいるかのように組み合わせてしまう。
今の時代だったら『なんだこれは!分が違うじゃねぇ~か』と怒鳴られそうな材でも使いこなしてしまう。
時代が違うといえばそれまでなのだが、こんな寸法通りできちっとしていて、正確無比な現在の建築術は私にとってはあまり魅力は感じられない。
木を生きている材として使ってあげられるような仕事をしたいといつも思うが、時間と予算に追われる現在の一般建築ではなかなかそうはいかないのが現実でもある。
もちろん今でも木を生かした仕事をしている大工はたくさんいると思うし、そういう仕事をしたいと思っている大工はたくさんいると思う。
多くの職人はやはり喜んでもらえるようないい仕事がしたい。
そう思っているに違いない。・・・と思いたい。
家具製作は私にとって数少ない妥協しないで仕事ができる分野になる。
多くの失敗もあり、お客様に迷惑をかけたこともある。木を扱うものとしてはまだまだ未熟ではあるがシンプルできちんとしたものを造りたい。

かっぱどの
ずいぶん古いこらむ記事への返信ですね。なにか?
やまねこ
かたじや殿
「シンプルできちんとしたものを造りたい」に仕事への姿勢と気性をナニヤラ感じますね。