いよいよ工房兼住居の移転計画がはじまった。
先月一杯で東京での仕事を打ち切り、4月引越しに向けてしばらくは忙しい日々が続くことになると思う。東京に戻ってきたときにでも経過を報告していくつもりでいるのだが、あくまでも気がむけばの話になると思うのであらかじめご了承いただきたい。
今月2月3~4日にかけて、移転先である群馬県甘楽郡南牧村(なんもくむら)に先遣隊を派遣。隊員若干一名。現地で本隊受け入れのための下準備に奔走する。現地村役場で移住をサポートしていただいたS氏と詳細の確認を行い注意点、今後の展望等を協議して散会。その後、移転先である磐戸地区に移動して目指す物件の状況確認を行なう。 築後100年は経とうか、という農家の母屋。構造材はかなり大きな部材を使っており骨組としてはがっちりとしている。

川沿いの村道から一段高台に立っており玄関・縁側が南に面したとても日当たりのよい位置にある。目の前には南牧川という流れのきれいな川が流れている。私は川釣りの経験はあまりないのだが、季節になると鮎・うぐい・岩魚などが活動を始めるらしい。
築100年と、住人がいなくなってから長く放置されていたせいか内部はかなり痛みがあり、ところどころ床は抜け落ち、天井にはカビがいたるところに発生している。1階床部分のほぼ半分近くを占める畳の状態もかなり悪い。ざっと数えただけで45枚ほどあるがどれもひどい状態である。中には起こそうとするだけでボソッと抜け落ちる物まである。
前住人が生活をしていたそのままで時間が経過していたため、家財道具・食器・衣類・布団・押入れの中までがそのまま。2階にはお蚕さんの作業場がそのまま残っており、古い蚕道具やありとあらゆる不用品、すすにまみれた木材、どこかの資料館で見覚えのある農機具などが残骸として残っていた。まさに足の踏み場がないとはこのことである。
一通り視察を終えた先遣隊はこれから始まろうとしている移住計画が、大変な労力を要することになることを確信して現地を後にする。 『いざ柴又へ!』
